9月19日に以下の質問を「自分勝手」さんより頂きました。丁度、たねぞう入院の1日前だったので、回答が送れてしまったのですが、たねぞう回答に対して、自分勝手さん以外の皆様にも参考になるお返事を頂きましたので、ご了解を得て掲載させていただきます。原則として、教えてたねぞうコーナーへの質問およびその回答は公開しませんが、今回は例外として、ご紹介したいと思います。
===質問内容===
こんにちはたねぞうさん。私は都内の大学に通う2回生の男で自分勝手といいます。英会話スクールってたくさんあるからいったいどこがいいのかな〜と思ってネットで検索していたらこのHPにたどり着きました。
さっそく質問なのですが、先ほども言ったとおり私は今大学2年で夏休み中です。10月20日まであるのでその間にいろいろなスクールの無料体験などに行ってみたいと思っています。しかし、いくらあと一ヶ月あるとはいえある程度いけるところは限られてくる(バイトやらなんやらで・・・)と思いここは必ず見てくるように!というところがあったら教えて頂きたいと思います。
ランキングのほうは早速参考にさせて頂き資料請求は出来るところはすでに済ませました。
今の自分の状況なんですが、都内の某大学に横浜から通っていて移動に時間がかかりなかなか時間はとれない状況にあります。ですが、専門で国際政治について学ぶことに決め、アメリカに留学し本格的に学びたいと思っています。
将来は国連(ユネスコなど・・・)など世界を舞台に働きたいと思っています。不安定な社会を安心して暮らせる平和な社会にするために必死に骨身を削って働きたいと思っています。
というふうに将来にははっきり言ってすごく漠然とした目標しかたっていないのですが、教授に相談したら留学するなら早いほうがいいと・・・。さらには国連英検の特Aを取得しておくと・・・ということもおっしゃっていましたのでそれも今年の11月に受験するつもりです。それでTOEFLもある程度の点数をとりたいと思っています。でも浪人時代ですら、英語はそこそこ(センター試験8割程度・・・)でここ一年ちょいほとんど英語の勉強はしていない状況です(ゼミでフォーリンアフェアーズやインターナショナルリレイションズの論文は少し読みましたが、あくまで少しだけなので完全に英語の力は落ちています・・・)。
留学の時期についてですが教授は早いほうがいいとおっしゃっていられたのですが、聞くところによるとアメリカなどの大学は4年間はあくまでリベラルアーツを学ぶので自分のしたいような研究は出来ないと・・・。するなら大学院からのほうがいいなんて話も聞きます。しかし、必ず留学に付随してくるのが言葉の問題。アメリカに行ってもすぐに授業についていけるはずはないので、語学研修を何ヶ月かしなければならないという話も聞きました。
となると、さっさと行ってあっちの生活に慣れた方がいいのか、まだ日本で学ぶところも多いと思うので学部生のうちはこっちにいつつ英会話スクールに通い、語学研修なしで行ったらすぐに授業についていけるような力を養いマスターの段階で留学するほうのがよいのかいまいち判断しかねるな〜なんてことも思い、メールさせて頂きました。
はっきりいってこんなこと自分で調べれば分かることなのかもしれないのですがなにせなにも分からない状況で、まわりにもそういったことに詳しい知り合いもいないものですから質問させていただきました。わがままで身勝手なやつだ、とお思いになられると思いますがそこはなにとぞご容赦のほうを・・・。
あ、おそらく質問のほうが分かりづらくなってしまったと思いますので、今までの内容を簡単にまとめますと
1、留学について
2、そのための英会話スクールはどこが最適になるのか
です。よろしくお願いします
===たねぞう回答===
自分勝手様、こんにちは!英会話スクール研究所のたねぞうです。まずは、回答が遅れまして、申し訳ありませんです。現在入院中でして、病院の規制のため、インターネットはおろか、PCの持込さえ禁止されております。質問は家族の者にプリントしてもらい、手書きで解答を書き、それをまた家族の者がリタイプするという流れで、困ったもんです。
久しぶりに骨のある質問に、私も、さてどういう風に気合を入れて答えましょうか?まずポイントを整理して考えると、
@留学の時期はいつが良いか?
Aそのためにスクールは必要か?必要であればどこがベストか?
の2点ですね。
以下はあくまでも私見であり、参考になると幸いです。
まず、留学の時期はマスターの方が良いと思います。これは、自分勝手さんの将来の方向性を考えて、まだ漠然として目標が見えていないという理由からです。つまり、日本の大学を卒業すると「大卒」という学歴がつきますが、米国などの大学の場合「日本で言うところの大卒」にはなりません。国連、他、私も詳しくは無いのですが、もし将来方向が変わった場合に、その就職先への条件として「大卒」とあった場合、米国などの大学を卒業しても大卒とはみなされない場合もあるからです。特に公的な(純日本風の)機関には、このようなことは多々残っております。
自分勝手さんの言う通り、留学の時期は早い方が良いというのは当然でしょうが、上記も多少は頭の片隅にでも残しておいて下さい。もし、私が上記で述べた通りになる場合、日本の大学期間に相当のレベルの英語力をつけておく必要があります。
TOEFL、GMATなどの勉強も(スコア)を上げるための対策も必要ですし、それだけでは不十分です。
私は、大学2年のときにTOEFLスコアは600(昔の基準)でしたが、それで編入(USA)しましたが、授業で教授の言ってることの理解度ZEROでした。
1年間日本語を一切使わず、日本からスクリプト付のナチュラルスピードのテープを送ってもらい、毎日ディクテーションをして英語特有の音に慣れていきました。多分この頃は、ほとんど寝る暇は無かったくらい大学の授業と英語に追われていました。
例えば、英語の音の理解無くしてUSAに直接行ったとしても時間的にムダがあると思います。それは日本で習った英語が邪魔をするからです。As soon Asなど、アズスーンアズと言う外国人はいません。日本語を話す日本人は、最初のAと終わりのAに同じ重きを置きますが、外国人が話す時は(スーナズ)と、最初のAはほとんど聞こえません。このような音を理屈で解説している良書が出ておりますので、A〜Zまでの音を確実に捉えることと、リエゾンをマスターすること、そして文意全体の把握をできるように音声面でトレーニングしてください。
音声面でのトレーニングはシャドーイングなど耳から聞いた英語をそのまま口に出すトレーニングも、あるレベルに達すると効果的です。シャドーイングができるようになれば、もうなかなかのものだと思います。
あと、単語力。マスターレベルでは3万語以上の英単語は必要でしょう。これは根性しかないです。あらゆる分野のペーパーバック、専門書、たまにはエロ小説も良いでしょう(笑)。気合で、覚えて下さい。一定レベルまでいくと、英々辞典に切り替えてください。また、イディオムも、その背景から解説してある辞書もありますので、読破しましょう。常にボールペンとメモ帳を持ち歩き、頭に浮かんだ日本語、自分が他人に対して話した日本語を、同時に英語にしてみて、判らなければメモ帳にメモり、後で調べる癖をつけて下さい。
とにかく、リスニングを重点的に行うのが、語学習得の基本です。これは、私のサイトのトップページの下部にあるリンク(30音でマスターする英会話、英語・発音・語彙)を参考にしてください。
語学留学はNGです。私は全くムダだと思います。直接、学部入学か、マスターへ行くことをお勧めします。なぜNGなのかの理由は省きますが、とにかくお金のムダです。それと、USAの場合、アクレディテーションという、文部科学省にあたる大学を大学と認める機関があります。これは、学部別に認定している場合などあり、ヘボ大学でもある学部のみは優秀だなんてこともあります。
Barron(バーロン)やpeterson(ピーターソン)などの分厚い本を参考にして、大学院選択してください。
最後に是非、留学の手続きは自分でやってみるといいですよ。業者任せにせず、自分でメールなり手紙なり書いて、自分で大学を選んでみるのも、とても勉強になります。(私もそうでした。)
さて、やっとスクールの件ですが、とにかく「無制限に通えるところ」でしょう。自分勝手さんくらいのやる気があれば、固定制だから
、自分をしばる必要も無いですし、フリーだからと言って、やる気が下がることもないでしょう。
大学(大学院)を出ると、「お金を払う立場」から、社会人の「お金を稼ぐ立場」に変わります。そしてそれが、ややもすると自分の一生の方向を決めるかも知れません。自分を信じ、大きくはばたいて下さい。
尚、病床にいるため、質問コーナーはcloseするよう家族に指示しました。(足やWEBを使わないと答えられない質問があるため。)
ですから、もし何かさらに突っ込んでご質問がありましたら、直接、tanezou@gmail.comまでメール下さい。でも時間下さいね、返信までに。あと、投稿もとてもありがとうございます。そのうちupしますね。楽しみにして下さい。Keep it up。
2003.Sept 4 たねぞう
===自分勝手さんからのお返事===
たねぞう様
9月の中旬にご連絡を差し上げて、お返事がずっとなかったので、あまりにあいまいな質問なので相手にして頂けなかったと思っていました。
ですのでお返事が来たときはとてもうれしく思いました。
お体の具合はどうですか?最近一段と寒くなってきておりますので、風邪などもひかぬようお体を大事になさって下さい。
ご家族の方のご苦労も目に浮かびます。おそらくたくさんのメールやらなにやらが送られてくると思いますし、HPの管理のほうもそう楽ではないと思います。
他の利用者の方も同じ気持ちだと思うのですが、たねぞうさんのHPはとても参考になりますし、こうしてご連絡をいただけとはさらにモチベーションはあがります。ですのでこれからも、大変でしょうが頑張って下さいね!
応援しています!
私の近況をお伝えしますと、10月の初めから結局色々スクールは見学したのですが(イーオン、ガバ、ベルリッツ、ノバ、ジオス、NCB、ラド、TLA、ECC、リンガフォン)、スクールの近さと、回数無制限、メンバーズスペースなどの点からリンガフォンを選び通い始めました。
私の大学は10/20から後期が始まるので(夏休みはなんとまるまる3ヶ月あります(笑))夏休み期間中は毎日ほとんど空いてるところは(やはり満席になってしまうことも多々ありましたが)すべて通いました。
そんなに人見知りするほうでもないので(高いお金を払ってるんだからしゃべらにゃ損損というのもありましたが・・・)積極的に講師やクラスメイトとは英語で話すようにしました。それで今1ヶ月たった所なのですが、まぁ勘違いなのかもしれないのですが、なんか少し流ちょうに話せるようになってきました。自分の意志をある程度性格に相手に伝えられるようになってきたって感じです。
明日クラスアップのカウンセリングを受けるのですが、おそらく大丈夫だとまわりからは言われています(今イントロクラスなのでレベル1とはレベルはそんなに変わらないからだそうですが・・・(笑))。
ゼミでも英語の論文を毎週レジュメにしなければならないので、本当に毎日忙しく英語漬けの生活を送っています。
これからは少しこの生活に慣れ、余裕が出てきたのでたねぞうさんがおすすめしてくださった、ディクテーションやシャドーイングなども並行して進めていきたいと思っています。もちろんTOEFLやGREの試験対策もしなければならないのですが・・・。
アメリカの大学についてのリサーチに今全く手をつけてないので、少し焦りを感じますが、徐々にネットや本などで何を基準にどの大学を選ぶのがベターなのかということなども考えていきたいと思います。
バロンズやパーソンズの本はアマゾンなどでも探してもなかなかないので(きっと時期的なものが理由なのでしょうが・・・)他の本や情報も色々参考にして、自分の専門にはいったいどこの大学が向いているのかといったことを考えていきたいと思います。
奨学金のほうも教授に教えていただいてロータリークラブの国際親善学生の応募の手続きやフルブライトプログラムの存在なども知ったので、今色々交渉中です。
なににせよきっと人生で最大の転換期になることは目に見えています。ですので準備は周到に、着実に進めていきたいと思います。
もし何かまたアドバイスがありましたら、よろしくお願いいたします!
こちらからもさらに準備を進めていく上で分からないことが出てきた場合は遠慮無く(図々しいですが・・・)質問させて頂きたいと思います!
それでは最後に繰り返しになりますが、お体は本当に大事になさって下さいね。早々にご退院出来ますことを心より祈っております。
自分勝手
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