GABA本社訪問記 − 2011年6月
GABAに行ってきました。と言っても、GABAの本社です。GABAはラーニングスタジオと呼ばれる校舎をたくさん持っているのですが、GABAぐらいの規模になるとそれぞれの校舎潜入しても全容がつかみにくい。
そ・こ・で、元代々木にある本社へ潜入!あ、本社にいきなり潜入は泥棒と間違われるので、きちんとお話しをしてから行きました。世の中、英会話比較評価サイトはそこそこあって、それぞれ「潜入レポート」を行っているようですが、「英会話スクール研究所」の管理人たるもの、そこは気合が違います。上場しているGABAさんの本質をしっかり見極めるには、一つのラーニングスタジオ見学するだけでは物足りないと判断。ついに本社突撃を敢行しました!電話でビビリながらアプローチして、電話受付の女性にいかがわしい奴と思われながらも、紆余曲折あって広報担当者に直談判。
GABAは上場している会社なのですが、こんな屁のような個人サイトの運営者が、本社ビルにてお話しできるなんて、なかなか融通利く会社ではないですか。ちょっとGABAを見直してしまいました。
しかし、電話でのやりとりがつらかった。なんといっても、私の名前は「英会話スクール研究所」というサイトを運営している管理人の「たねぞう」ですよ。
たねぞう: 「○で△の、□で、たねぞうといいます。」
担当者: 「はっ?たねぞう???」
たねぞう: 「たねぞうは、名前なんです。」
担当者: 「で、たねぞうさんは、弊社の誰にどのようなご用なのでしょうか?」
たねぞう: 「いや、まぁ、いろいろとGABAさんの特徴ですとか、なんつーか…」
担当者: 「まず弊社のウェブ上をご覧になってみたらいかがでしょうか?」
たねぞう: 「いや、ウェブでは会話というものができませんし、相手がウェブなもんでして…。」(意味不明…)
担当者: 「では、最寄のラーニングスタジオで、ご見学されてみたらいかがでしょうか?」
たねぞう: 「それが、僕の最寄はそちらの本社の元代々木なんですよ。よく代々木八幡に世の中の平和を祈願に行くんです、こんな時代ですから。」
担当者: 「… … …」
事実、たねぞうは代々木八幡にはよくお参りにいくし、本当に代々木八幡の近くに住んでいるし、さらに代々木公園を平日の朝から走っていたりする。どうにかこうにか交渉した結果、本社取材という名目で、ぜんぜん快くなく?承諾してもらえた。
当日は、日ごろの寝巻き姿から、3年に一回しか着ないスーツで行ってきました。これだけ潜入慣れしているというのに、今回ばかりはドキドキです。いきなり頭ドツかれないかと黄色い工事中のヘルメットを用意しようかと思いましたが、なおさら怪しくなるので止めました。
最初に対応してくれたのは、広報部の凛々しい男性の方。2、3こと会話を交わし、詳しくはスクール現場に深い経験のある女性コーディネーターをご紹介いただいた。
この○○さん、とても気さくな方で、それまでガチガチに緊張していたたねぞうだったけど、肩の力がクラゲみたく抜けて、ざっくばらんにお話しを聞くことができた。このコーディネータの方、本社とそれぞれのスクールの橋渡し役みたいなお仕事されていて、GABAの酸いも甘いも知っていそうなオーラが漂っている。
いつものたねぞうに戻った私は、とにかくいろんな質問をぶつけてみる。
● GABAさん、高くないっすか?
● GABAさん、儲かってますか?
● GABAさん、経営大丈夫っすか?
● GABAさん、可愛い女性スタッフいますか?
最後の質問は、コーディネータの方が、「私を見たら判るでしょ」と貫禄の回答だったけど、私のいろいろなストレートな質問に対し、輪をかけたトルネードストレートで答えてもらえた。とにかく2時間ぐらい粘っただろうか、ありとあらゆる角度から突っ込みいれて聞いてみた結果、GABAのGABAらしさがなんとなく見えてきた。
それは、平たい言葉でいうなら「どうせお金を払うんだったら」というスタンス。何かを身に付けようと思えば大なり小なりコストはかかる。「どうせお金をかけるんだったら」という判りやすいスタンスで置き換えると、GABAの場合、そりゃもう、手取り足取り覚えきらないほどのシステムは整っている。実際、コーディネータのお姉さんが、パソコン持ってきてくれてそのシステムを、たねぞうの頭が禿げるほど熱心に説明してくれた。相変わらずではあるけれど、せっかくの説明を覚えていないのだが、「ほぉぉ、ここまで世の中進化したのかぁぁ!」というくらいの内容。
いくつか頭に残っているのを紹介すると「レッスン中は、生徒さんに話すことに集中してもらいたいので、講師がメモを取るように指導しています」。なるほど、メモは大事。たねぞうの潜入レポートはいつもメモ無しだから実がないと自分で思ったりする。でもメモとってると話の腰が折られちゃうからメモとる暇がない。英会話レッスンでも同様で、もし講師がポイントとなる箇所を、カシカシとメモとってくれるなんて、もう、膝枕耳かき付の英会話レッスンと呼んでもいいのではないだろうか。
結局のところ、上場している会社だけあって顧客満足にはとことん気を配る必要も当然。私のような一介の個人サイトの運営者に対しても、これだけ時間とって丁寧に説明してくれるくらいだし。
GABAのシステムは、とにかく細かいところまで、まぁよくここまでやっているもんだというくらいのものだけど、そこまでやった背景には、コーディネータのお姉さん曰く「コツコツできる方は、結局どこでも伸びるんですよ。おそらく、たねぞうさんもそういうタイプでしょ。でも、そういう人ばかりじゃないんです。というか、ほとんどの人は、コツコツ自分ではできない。だから、しっかりフォローする人間的なサポートとシステムが必要だと思うんです。GABAは、生徒さんに合わせるのが理想としてるんですよ。生徒さんがスクールに合わせるのじゃなくて」という言葉が今でも耳に沁みている。
英会話をやるからには、身につけたいと誰しも思う。忙しい社会人や・怠け癖のある学生・私みたいに頭が尻みたいな人間でも、スタートしてみて一生懸命頑張ったら形にしたいと思う。でも、一生懸命頑張ってもそれに応えるシステムやサポートがないことほど悲しいことはない。GABAの「これでもかっ」というシステムやサポート体制は、利用し尽くせば、それは形になって当然だと思う。価格に多少なりとも反映されるのは、仕方ないかもしれない。
GABA本社をあとにする前、このコーディネータのお姉さんに聞いてみた。
私: 「職場としてGABAのカウンセラーの皆さんに求めているのは何ですか?」
お姉さん:「カウンセラーは、営業をやりたい人は、向きません。英語が使える環境で働きたい人にも向きません。サービス業を極めたい人にはピッタリだと思います。」
いや、これは名言。なかにはサービス業の極め方が昂じ、脂っこいカウンセラーもいるかもしれないけれど英会話という、モノじゃなくてサービスを扱っている業種を極めると、こういうセリフがよどみなくでてくるのかなぁ。感心してしまう。
終わりにちょっと難しい用語を出すけれど、「前受金信託保全制度」というものがある。要は、支払った受講料のうちの未受講分の半分を会社固有の資産とは切り離して管理するというもの。だから万一の時も、信託された受講料については返済保証される。GABAは2008年にこの制度を導入している。たねぞうの知る限り、英会話スクール業界では、最初に導入したのがGABA。こういうところ、GABAらしい。
ふぅ〜、おしまい。
※古いGABA潜入記はこちら、もしご関心があれば。 |